EMOTIVE/A PERFECT CIRCLE (2004)

2ndは良いは良いんだけどこれTOOLでやってもいいんじゃねーのって雰囲気漂いまくりだったAPC。しかしながらこのカヴァー集はそんな停滞イメージを吹き飛ばす傑作、これ過去最高に良いやね。

カヴァー集でありながら米大統領選の当日にリリースするなど強いメッセージを込めたコンセプト作、メンツは相変わらずゴージャスだしむしろ心配になるようなトコもあったんですが封を切ってみりゃとんでもない世界観にグイグイ引き込まれる。
ジョン・レノン(2曲目のこいつで相当やられる)とかマーヴィン・ゲイっていうある意味ベタとも取れるチョイスも自信と計算の表れなのだろうか、とにかく原曲のイメージが彼方へ飛んでくような重く、陰鬱で暗いサウンドに仕立て上げられている。なのにそれなのに音に"浸れる"ってこういう事なのか、って感じるほど気持ち良い。

"真円"を描いて元に戻れるってものではなく、この世にはやっぱり果てが訪れるのだろうか、いろんな思いが交錯する中で迎えたラストのアカペラに目頭が熱くなりました。